高校選び、普通科だけじゃない。総合学科も見てみよう

進路の考え方

高校選びについて調べていると、最近あらためて総合学科って面白いなと思うようになりました。

でも総合学科って、かなり分かりづらいです。

普通科なら分かります。

国語、数学、英語、理科、社会などを中心に勉強する。

工業高校なら工業について学ぶ。

商業高校なら商業について学ぶ。

農業高校なら農業について学ぶ。

では総合学科は何をするところなのか。

これが名前だけでは全然分かりません。

だから高校を探していても、そもそも総合学科という選択肢までたどり着かない人も多いんじゃないかと思います。

今回は、そんな人に一度総合学科も見てほしいと思って書いています。

総合学科は何をする高校なのか

ものすごく簡単に分けるなら、私はこんな感じで考えています。

普通科 中学の延長線上の教科を学ぶ

専門学科 一つの専門分野を深く学ぶ

総合学科 いろいろな分野に触れながら、自分の興味や進路を探していく

もちろん実際はこんな単純ではありません。

総合学科でも国語、数学、英語などの普通教科は勉強します。

大学へ進学する生徒もいます。

ただ、2年生、3年生になると選択科目が増えていき、学校によってさまざまな分野を学べるようになります。

福祉、保育、看護、医療、情報、ビジネス、国際、外国語、スポーツ、芸術、デザイン、食、農業、自然科学。

調べてみると本当にいろいろあります。

しかも学校によって全然違います。

ここが総合学科の面白いところだと思います。

高校は大学に行くためだけの場所なのか

中学生の進路相談をしていると、どうしても高校選びは偏差値中心になりがちです。

今の成績ならこの高校。

もう少し頑張ればこの高校。

そして特にやりたいことが決まっていなければ、とりあえず普通科。

これはこれで合理的です。

大学進学を考えているなら普通科が合っている生徒もたくさんいます。

でも、全員がそれでいいのかなとも思います。

中学生の中には、5教科の勉強そのものにはそれほど興味を持てない子もいます。

数学の問題をたくさん解くことには興味がない。

英単語を覚えるのもしんどい。

だから勉強が嫌いだと思っている。

でも動物や植物の話になるとものすごく詳しい。

パソコンなら何時間でも触っている。

料理が好き。

絵を描くのが好き。

小さい子の面倒を見るのが好き。

スポーツなら夢中になれる。

そういう子まで、勉強に興味がない人としてまとめてしまっていいのかなと思います。

その子がまだ、自分が面白いと思える学びに出会っていないだけかもしれません。

偏差値から高校を見るだけではなく、自分から高校を見てみる

偏差値、内申点、進学実績、大学合格者数。

高校を選ぶうえで、もちろん大切な情報です。

でも、それだけで高校生活のすべてが決まるわけではありません。

高校生になると、学校で過ごす時間はかなり長いです。

そこで何を見て、何を経験して、誰と出会って、何に興味を持つのか。

こちらもかなり大事だと思います。

将来のために今を我慢して勉強する。

それも必要なときがあります。

でも高校生活のすべてを、大学に入るための準備期間として考えなくてもいいと思います。

高校生活そのものの中で面白いものを見つける。

やってみたら意外と楽しかった。

もっと知りたくなった。

自分には向いていないことが分かった。

そんな経験から進路を考えてもいいはずです。

総合学科には、そのための材料が普通科より多く用意されている学校があります。

例えば農業に少し興味がある子

植物を育てるのが好き。

生き物が好き。

自然が好き。

農業にも少し興味がある。

では農業高校へ行くか。

ここで迷う子もいると思います。

まだ中学3年生です。

農業一本に決めるのはちょっと怖い。

大学へ行きたくなるかもしれない。

別のことに興味を持つかもしれない。

そんな場合に、普通科か農業高校かの二択にする必要はありません。

例えば大阪府立貝塚高校は総合学科で、農業に関係する科目を学べる農業パックがあります。

一方で、看護・医療、福祉、保育、情報ビジネス、食、理数、文系進学など別の分野もあります。

農業に少し興味がある。

実際に高校で触れてみる。

やっぱり面白ければ、その方向へ進む。

違うと思ったら、別の方向も考える。

こういう高校生活もありだと思います。

将来が決まっていないことを、そんなに焦らなくてもいい

中学3年生で将来やりたいことが決まっていない。

別におかしいことではありません。

実際にやったことがないのだから、分からなくて当然の部分もあります。

福祉の仕事について考えろと言われても、福祉についてほとんど知らない。

農業に向いているか考えろと言われても、農業をしたことがない。

情報系に興味があるか聞かれても、学校で少しパソコンを触った程度。

それで将来を決めろと言われても難しいと思います。

だったら高校で触れてみればいい。

人と関わる。

実際に手を動かす。

作ってみる。

調べてみる。

発表してみる。

失敗してみる。

そこで初めて分かることもあります。

総合学科の良さは、私はここにあると思っています。

ただし総合学科は分かりづらい

ここは注意が必要です。

総合学科なら何でも自由に選べるわけではありません。

学校ごとに学習系列やパックがあり、履修しなければならない科目もあります。

時間割の関係で同時に選べない科目もあります。

人数制限もあります。

2年生では思ったほど自由選択が多くない学校もあります。

そして何より、同じ総合学科という名前でも中身がかなり違います。

だから総合学科を検討するときは、学校名だけではなく教育課程まで見た方がいいです。

学校のホームページを見る。

どんな選択科目があるのか確認する。

オープンスクールへ行く。

実際にどんな授業をしているのか聞く。

大学進学を考えているなら、そのための科目をきちんと履修できるのかも確認する。

総合学科は、自分から調べて初めて良さが見えてくる高校だと思います。

普通科に行かないのが不安、という気持ちも分かる

周りの友達の多くが普通科を受験する。

大学進学を考えたら普通科の方が安心そう。

総合学科に行って大丈夫なのか。

そう思うのも自然です。

だから総合学科を無理にすすめたいわけではありません。

普通科が合う子は普通科でいい。

専門分野をすでに決めているなら専門学科もいい。

ただ、

普通科しか知らないまま普通科を選ぶのと、いろいろ知ったうえで普通科を選ぶのでは違う

と思っています。

高校を偏差値順に並べて、その中から自分が行けそうなところを選ぶ。

それだけが高校選びではありません。

自分は何が好きなのか。

何をしているときは苦痛ではないのか。

ちょっとやってみたいことは何なのか。

どんな人たちと高校生活を送りたいのか。

そんなところから高校を探してみてもいいと思います。

大学はちょっとな。でも専門学科まで決められない

そんな中学生には、ぜひ一度総合学科を調べてみてほしいです。

大学に行くかまだ分からない。

5教科を中心にした勉強にはあまり気持ちが向かない。

でも何かには興味がある。

専門高校に行くほど一つに絞れてはいない。

そういう子にとって、総合学科は結構面白い選択肢かもしれません。

高校は将来のためだけに存在する場所ではありません。

高校で過ごす3年間も、その子の人生そのものです。

勉強する。

人と出会う。

興味を持つ。

やってみる。

自分には合わないと気づく。

別のものを好きになる。

その繰り返しの中から進路が見えてきてもいい。

だから高校を選ぶときには、

偏差値だけではなく、

そこで自分がどんな3年間を過ごせそうなのか

も少し考えてみてほしいと思います。

そのとき、普通科と専門学科の間に、総合学科という選択肢があることを思い出してもらえたらと思います。

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