総合型選抜とは?面接・志望理由書で大切なことを進路指導の現場から解説

大学と専門

大学受験には、一般選抜、指定校推薦、公募推薦など、さまざまな受験方法があります。私の教室でも毎年いろいろな受験方法を選ぶ生徒がいますが、総合型選抜で受験する生徒も少なくありません。

総合型選抜では、志望理由書、面接、小論文、プレゼンテーション、活動報告などを通して、「なぜこの大学で学びたいのか」「これまで何を考え、何をしてきたのか」「大学が求める学生像と合っているのか」などが見られます。

今回は、実際に毎年受験生を見てきた立場から、総合型選抜で特に大切だと感じていることを書いてみたいと思います。

目次

  1. 総合型選抜とはどんな入試なのか
  2. 面接は練習した人ほど上達する
  3. 「答えを考える」と「話せる」は別物
  4. 志望理由書はきれいすぎなくてもいい
  5. AIで志望理由書を書くときに気をつけたいこと
  6. 志望理由は普段の生活から生まれる
  7. 「やりたいことがない」ときは外に目を向ける
  8. 総合型選抜を考えている高校生へ

1.総合型選抜とはどんな入試なのか

総合型選抜は、単純に学力試験の点数だけで合否を決める入試ではありません。大学によって内容は異なりますが、志望理由書や面接、小論文、プレゼンテーション、活動報告などを通して、受験生の意欲や適性、これまでの経験などを総合的に見ていきます。

そのため、「なぜこの大学なのか」「大学で何を学びたいのか」を自分の言葉で説明できることが、とても重要になります。

2.面接は練習した人ほど上達する

総合型選抜の指導をしていて毎年強く感じるのが、面接は練習した人ほど本当に上達するということです。

私は生徒と週に一度ほど面接練習をすることがあります。その際、「次までに自宅でも実際に声に出して練習してきてね」と伝えます。

実際にしっかり練習してきた生徒は、次の週になるとかなり変わっています。話し方がスムーズになり、内容も整理され、表情にも少しずつ余裕が出てきます。

逆に、あまり練習していない場合も分かります。何度練習しても同じところで詰まったり、質問されるたびにその場で答えを考えたりします。

だから、総合型選抜を考えている人には、面接練習はしっかりやってほしいと思っています。

3.「答えを考える」と「話せる」は別物

「志望理由はもう考えています」「聞かれそうな質問への答えも決めています」という生徒もいます。ただ、頭の中で答えが決まっていることと、それを人に分かりやすく話せることは別です。

実際に面接形式で質問すると、言葉が出てこなかったり、途中で何を言いたいのか分からなくなったりすることがあります。これは珍しいことではありません。

だからこそ、実際に声に出して話す練習が必要です。面接は暗記した文章を読むものではなく、自分の考えを相手に伝える練習だと思います。

4.志望理由書はきれいすぎなくてもいい

総合型選抜では志望理由書を書くことも多くあります。そこで高校生は「きれいな文章を書かなければいけない」と思いがちですが、私は多少不器用でもいいと思っています。

高校生が自分で書けば、表現が少しおかしかったり、文章がうまくつながらなかったりすることもあります。しかし、そこに本人らしさが出ることもあります。

大切なのは、文章を完璧にすることよりも、まず自分が本当に考えていることを書くことです。

5.AIで志望理由書を書くときに気をつけたいこと

最近はChatGPTなどの生成AIを使えば、とてもきれいな文章を簡単に作ることができます。AIを使うこと自体は悪いことではありません。自分の考えを整理したり、文章を読みやすくしたり、誤字脱字を確認したりするにはとても便利です。

ただ、最初から最後まで全部AIに書かせるのはおすすめしません。多くの生徒を見ていると、AIで作った文章は意外と分かります。文章は非常にきれいなのに、本人と話すとその言葉が全く出てこないことがあります。

それでは面接で困ります。まず自分で考え、自分の言葉で書き、その後で先生やAIを使って文章を整理するくらいが良いと思います。

6.志望理由は普段の生活から生まれる

「なぜこの大学で勉強したいのか」という志望理由は、受験直前に突然作るものではないと思っています。

普段から、社会で何が起きているのか、自分の周りにどんな問題があるのか、自分は何に疑問を感じるのか、そういったことに関心を持つことが大切です。

私自身も、家族を通して教育や福祉について考える機会があります。そこから学校教育や特別支援教育、障害、福祉などについて調べるようになり、「もっと知りたい」と思うことがあります。

さらに調べていくと、福祉学、社会学、教育学など、大学で学べる分野につながっていきます。こうした流れが、本来の大学選びなのではないかと思います。

7.「やりたいことがない」ときは外に目を向ける

高校生から「やりたいことがありません」「行きたい大学がありません」と相談されることがあります。もちろん、高校生の段階で将来をすべて決める必要はありません。

ただ、自分の学校、自分の成績、自分の好き嫌いだけを考えていても、なかなか学びたいことは見つからないかもしれません。

ニュースを見る、社会問題を調べる、家族と話す、いろいろな職業を知る、地域の問題を見る。そうやって少し自分の外側に目を向けてみることが大切です。

そこで見つけた「なぜ?」「もっと知りたい」「こうなったらいいのに」という気持ちが、「だからこの分野を学びたい」「だからこの大学に行きたい」という志望理由につながっていくのだと思います。

8.総合型選抜を考えている高校生へ

総合型選抜では、面接や志望理由書のテクニックも大切です。ただ、それ以上に大切なのは、自分が何を考えているのかを自分の言葉で伝えることだと思います。

最初から上手である必要はありません。文章が少しくらい不器用でもいいし、面接で最初はうまく話せなくても大丈夫です。

面接は、練習した分だけ本当に変わります。そして、志望理由書も、自分自身の経験や考えを恐れずに出していくことが大切です。

それが最終的には、「なぜこの大学なのか」という自分だけの志望理由につながっていくと思います

コメント

タイトルとURLをコピーしました